○円急落の可能性、長引く日本の超低金利○

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■2011年04月13日 ○円急落の可能性、長引く日本の超低金利○

☆ 目 次 ☆


1.最新金融情報トピックス ~「知恵の木」流、日経ヴェリタス徹底解読~
○円急落の可能性、長引く日本の超低金利○

2.一緒に学ぼう、プラチナ時代のこと ~アラフォーの輝ける未来のために~
○プラチナ時代に備える資産運用~投資信託~○

3.ちょっと気になる話 ~ライフとマネーのQ&Aから~
○今週は掲載をお休みします○

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1.「知恵の木」流、日経ヴェリタス最新金融情報徹底解読
● 利上げ局面で孤立、円急落の可能性。
長引く日本の超低金利・・「最弱」の条件整う ●
-2011年4月10日・日経ヴェリタスp59より伊藤誠の特選記事- 

以下は、外国為替アナリスト深谷浩司さんの見解です。

***
先進国の低金利は今後修正され、
2009年5月から続いてきた1%という超低金利政策に終止符を打ち、
利上げ局面に入ろうとしています。

4月7日、欧州中央銀行が利上げに踏み切りました。

米国では、異例ともいえる量的金融緩和政策を長期化することの弊害や、
将来のインフレを警戒する当局者が増えているようです。

英国でもインフレ率が上昇していることから利上げが視野に入ってきました。

こうなるとただ一国、取り残されたのが日本です。
いまだにデフレから脱却しきれないなかで、大震災が発生したため、
円金利が現在の超低金利で硬直化するだろうということが
いよいよ確実となりました。

結果として起こりつつあるのが「ドルキャリートレード」から
「円キャリートレード」のシフトです。

※「キャリートレード」とは、金利の低い通貨を売って
高い金利の通貨に投資することをいいます。

為替市場では昨年後半から、米長期金利の低下を見越したドル売りが活発化し、
ドルは下落してきました。

すでに米長期金利が上昇に転じ、量的緩和の終了が目前になってきたため
ドルキャリートレードは今後、縮小に向かうものとみられます。

各国の金融政策の違いが明確になってきたため(金利を上げる国が大半)、
キャリートレードで今後売られそうな通貨は、
再度円が最有力候補です。
***

サブプライムローン問題・リーマンショクで景気は低迷し
世界中の株と金利が低下しました。

ここで起きたこととは?
安全資産の円を(なぜか円は安全と世界では認識されています)
世界中の人が買った(退避した)ことにより、超円高が進みました。

しかし、サブプライムローン問題が起こる前は
金利が低いのは円だけで
円キャリートレードが行われていたことをおぼえていますか。
(これにより円安となりました)

BRICSなどの新興国がけん引し、
日本を除く先進国が復活しつつある昨今、
これによりまた円キャリートレードが起こる準備ができたということです。
円安がやって来やすいというわけです。

最近では円安を予想する記事が多くみられます。
もともと日本が強くて円高になったのではなく、
米国と欧州が弱かったので押し出されて円高になっていました。
米国と欧州が強くなれば円が弱くなることは必然です。

注意点は大事件が起こると急激な円高が起こる。
逆に大事件がなく世界景気が順調に回復すれば円安です。
みなさんはどちらに賭けますか。

ここ数年、サブプライムローン問題、リーマンショク、東日本大震災と
立て続けに大事件が起こりました。

私は、世界景気回復に75% 大事件25%ぐらいの感覚をもっています。

大事件の可能性としては、以前から欧州と考えています。
ユーロです。
異なる通貨を使っていた異なる複数の国が、
ユーロという単一通貨を使うようになった弊害が来ると予想しています。

本来、通貨は国の実力により強くなったり弱くなったりして
調整役を果たしています。

ところがユーロは実力の異なる国が同じ通貨を使用することで、
ある国には有利に働き、同時にある国には不利に働いてしまいます。
現にギリシャやポルトガルはギブアップです。

さて、投資は自分なりのストーリーを作ることだと思います。

今の状況のなか、円で国内に投資をするか、
外貨で海外に投資をするか
どちらを選択しますか。

言い換えると、円高予想なら国内。
円安予想なら海外です。

もう一つは金利ですが、
国内は0金利で、海外の金利は上昇傾向にあることは事実です。

年末・年始、私自身や何人かのクライアントは
円安と世界景気回復を予想して海外の投資信託を購入したので
現在のところ利益がでています。

政策金利は、日本0.1%、  ブラジル金利10.75%、
オーストラリア4.75%、欧州1%→1.25%。
日本は株の上昇も期待薄です。

私の結論は、低金利の日本に投資するより
多少海外に分散して投資をしたほうが高勝率と考えています。

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■「知恵の木マネー相談室」では、投資や資産形成のご相談も承っております。
日々変貌する世界経済、そして日本経済の行方をマネーのプロの視点で見つめ
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2.一緒に学ぼう、プラチナ時代のこと ~アラフォーの輝ける未来のために~
○プラチナ時代に備える資産作り○

「ライフプラン」という言葉、最近ではよく聞かれるようになりました。
しかし、知恵の木が事業を開始したばかりの2000年頃は
「ライフプラン」も「ファイナンシャルプランナー」も
日本では殆ど知られていませんでした。

■次の10年間で何ができるでしょうか

そういえば、10年前は、ソフトバンク、ユニクロ、松井証券、楽天・・
などの企業が世の中にやっと知られ始めた頃、
アマゾン、スターバックス、ニトリ、ダイソーなど・・まだ知りませんでした。
日帰り温泉施設もちらほら程度しかありませんでしたね。

10年一昔といわれますが、
10年(87600時間)の間には
無から有、大いなる進化、蓄積 が事実として起こっています。

あなたは、これからの10年にどんな計画や夢をおもちですか?!

知恵の木も次の10年に向かって
進化(=Transform=トランスフォーム)を続けてまいります。

■「資産運用」していますか

資産・マネーもまた「時間」による熟成や運用複利によって
大きく変貌しますね。

例えば、毎月5万円を年利5%で積み立てた場合
10年間で776万円、15年間では1336万円になります。
複利運用は、スタートが早いほど大きなリターンが見込めます。

※複利運用とは、毎年の利息をそのまま元本に加えて再投資す運用法で、
利息が利息を生み、資産が雪だるま式に膨らんでいきます。

先週のアンケートの回答から
「資産運用」は読者の皆さまにとって
関心の高いテーマであることがわかりました。

不安な社会保険制度。年金だけでは足りないプラチナ時代。
充実したプラチナ・ライフのために資産運用が必要です。
今週から「資産運用」について勉強していきたいと思います。

■年利5%以上の投資は可能なの?

ところで、年率5%以上の利息を可能にする「安全」な金融商品は
ないものでしょうか。
「ハイリターン」といえば「ハイリスク」が「常識」ですが・・。

金融商品を「ローリターン」→「ハイリターン」の順に並べてみました。

○預貯金・国債・地方債
○普通社債
○外債・外貨建て投資信託
○株式で運用する投資信託
○株式(個別銘柄)

プラチナ時代への資産形成の参考としていただくため、
次の資産運用をテーマにとり上げていきたいと思います。

○ 投資信託
○ ETF
○ 新興国債券、海外REITファンド
○ FXと外貨預金
○ CDF(差金決済取引)
○ 不動産投資


■投資信託って何ですか

投資信託は、たくさんの人から資金を集めて一つにまとめ
それを株式、債券、不動産などに投資して収益を上げる仕組みです。

投資信託は次の3つの期間で運営管理されています。
集まった資金を運用する「運用会社」。
(ファンドマネージャー(専門家)が運用方針や投資対象を決め、
信託銀行に運用を指示します。)
投資信託の資産(株式や債券)を管理・保管する「信託銀行」
投資信託を投資家に販売する窓口「金融機関」です。

日本では約80社の運用会社が約3600本の追加型株式投資信託
(追加型=いつでも売買可能)を販売しているそうです。

■投資信託のメリットとデメリット

投資信託の魅力は、預金と同様に専門知識をあまり必要とせずに
少額の少資金で始められ、
株式投資と同様に預金利息を上回る収益が期待できることでしょう。

投資信託のメリットをまとめてみました:
・少額の資金(1万円から買える)で、様々な株式、債券、不動産など
国内外に投資できるため、投資のリスクの分散を図れる
・個人では難しい対象にも投資できる
・プロ(ファンドマネージャー)が投資運用してくれる
・買い戻しが保障され売りたいときすぐに換金できる

デメリットは、販売・運用・管理の役割が分担されているため
それぞれに手数料がかかることといえるでしょう。

投資信託にかかるコストについても知っておく必要があります。
購入時に「販売手数料」
保有中は「信託報酬」
配当金に10%の「税金」※ がかかります。
※源泉所得税の税率は2011年12月まで10%の優遇税制、
2012年1月からは本則の20%に戻る予定です。

■毎月分配型投資信託

投資信託の中で、分配金が毎月支払われ定期的な配当収入が魅力の
「毎月分配型投資信託」をご紹介します。

主に、海外の債券や政府機関債、海外企業の社債や外貨建ての債券など、
満期までの期間が比較的短期間のものに分散投資をして
金利収入を分配する投資信託であり、
預貯金に比べて高い利回りを期待できます。

一方、投資対象の価格変動リスクや信用リスク、為替変動リスクがあり
投資元本を割り込む可能性もあるので注意が必要です。

「価格.com」で、毎月分配型投資信託の例を見てみましょう。

直近12か月で分配金合計(2011年2月末データ)が多かったものです。

1. 米国ハイ・イールド レアルコース    22.53% 
2. 米国ハイ・イールド ランドコース    21.36% 
3. 米国ハイ・イールド 豪ドルコース    19.10% 
4. 上場インデックスファンド海外債券      5.11% 
5.(通貨選択S)新興国債券<レアル>      20.14% 
(%分配金率=分配金合計/1年前基準価額)

1年前に預けた100万円で22万5,300円の分配金がもらえるとは、
すごいですね?!

でも、なぜ1年間で22.53%もの分配金がもらえるのでしょうか?
次回解説します。どうぞお楽しみに!

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